真珠の指輪
遺品の整理をしているとわずかですが宝飾品が出て来ました。
高価なものはありませんが、姉と相談しながら分け合いました。
数少ない中でも、姉にとっても私にとっても思い出深いのが真珠の指輪でした。
昔から母はほとんど宝石類は持っていなかったので、
母がたまのお出かけで付けるこの真珠の指輪は、他に何も持っていないからこそ
特別で、私たち姉妹にとっても母の大切な指輪。という印象のものでした。
他には冠婚葬祭用の真珠のネックレスが一番価値がありそうで、お互いの娘達にもいい形見になるものなので、そのネックレスと指輪にはプラチナのネックレスをつけて姉と分け合うことにしました。
姉が真珠のネックレス、私が指輪とプラチナのネックレスをもらうことになりました。
姉は高そうなの貰って申し訳なさそうにしていて、
私も思い出の多い指輪を貰って姉に申し訳なく思いました。
そんなことを何度も何度も繰り返し、母の遺品の整理をしました。
母が身に着けていたものや、よく使っていたものには
やはり子供の私たちにも愛着があります。
せっかく貰った真珠の指輪とネックレス、
それと箪笥にしまいこんでいる私の僅かな装飾品達、
これからはなるべく身につけていこうと思います。