あーかい あーかい まっかいけ

85歳の母が亡くなった。母の死から教えられたことをすこし聞いてもらいたい。

母の姉

母は昭和4年、7人兄弟の3番目として生まれました。

当時はこれくらいの兄弟は普通だったのかな?ちょっと多い?

兄姉母弟妹妹妹

今も元気でいるのは母の姉とすぐ下の妹の二人だけです。

母が亡くなるとき、急な知らせでしたがすぐに駆けつけて来てくれました。

集中治療室に入っていたので面会は限られていましたし、

母の意識もあったのかは定かではありません。

伯母はそんな様子の変わってしまった母に、

 

「逝かんといて、逝かんといて 」

 

と何度も何度もはなしかけていました。

その伯母は2年前にご主人を亡くし、お葬式で会った時にあまりにも憔悴していたので、立ち直れるのかと心配をしました。

その後、その伯母と会う機会があり、小さくなっておばあさんらしくはなっていましたが、以前の明るさを少しずつ取り戻している様子を見て安心しました。

それからいくらも経たない昨年、4女の叔母が長患いの末亡くなりました。

そして今年になり母が突然亡くなり、伯母は立て続けに身近な人を失って本当に辛そうでした。

 

年老いて夫を亡くし、年下の弟妹4人に先立たれたその伯母の心境は、私には分かりようもありませんが、

長く生きればそれだけ辛いことも寂しいことも、たくさん経験しないといけないのだ。

ということを母の姉から教えられました。

 

私自身は、運命や寿命や天国や地獄や神や仏や、というある意味人のロマンのようなものは信じないで生きて来ました。

そんな私ですが、漠然と母にはあの世で笑っていて欲しいなと思ったりしています。

 

辛いこともあるだろうけれども、伯母には長く生きていてもらいたい。

「だからそんな伯母ちゃんをお母ちゃん、どうか見守っていてください。」

と、母が亡くなってから私も少しロマンを感じるようになってきました。