「死ぬってなに?」
母が亡くなってしばらく2・3週間くらいだろうか、
私の頭の中で
「死ぬってなに?」
というつぶやきが、浮かんでは消え、また浮かんでくる。
それを繰り返すのです。
母が死んでしまった事は、病院で医師に最期を告げられたときから、お葬式をして灰になったことまで、私が誰よりも一部始終を見てきて解っているのに。
「死ぬってなに?」
「死ぬってなに?」
ずっと私が私に問いかけてくるのです。
押しやられるように毎日を過ごしていたので、少し普通じゃなかったのかもしれないけれど、
心の底から解らない。
解ってない自分って、あやふやな、ふわぁっとした、たよりない、今までに経験したことのない不思議な感覚でした。