あーかい あーかい まっかいけ

85歳の母が亡くなった。母の死から教えられたことをすこし聞いてもらいたい。

「死ぬってなに?」

母が亡くなってしばらく2・3週間くらいだろうか、

私の頭の中で

「死ぬってなに?」

というつぶやきが、浮かんでは消え、また浮かんでくる。

それを繰り返すのです。

母が死んでしまった事は、病院で医師に最期を告げられたときから、お葬式をして灰になったことまで、私が誰よりも一部始終を見てきて解っているのに。

「死ぬってなに?」

「死ぬってなに?」

ずっと私が私に問いかけてくるのです。

 

押しやられるように毎日を過ごしていたので、少し普通じゃなかったのかもしれないけれど、

心の底から解らない。

解ってない自分って、あやふやな、ふわぁっとした、たよりない、今までに経験したことのない不思議な感覚でした。